【NFL第7週】チーフス対ブロンコス感想

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チーフス 43-16 ブロンコス

雪の降るデンバーでの試合は、チーフスの一方的な展開で進む。終盤は、パトリック・マホームズを下げて、チャド・ハンを投入。チャドのラッシングTDを、みんなで喜ぶ。

 

NFLの32チームは、戦力が拮抗している接戦こそ面白いと言う信条の元、チームのサラリーキャップの導入や、昨年弱かったチームほど、強い選手を取れる完全ウェーバー制のドラフトなど、各チームに、戦力差のない状態を、出来る限り目指している。

どのチームも、選手全員で200億円のサラリーがあり、どのチームにも、スター選手や、スター選手候補がいる。そもそも、NFL選手は、エリート中のエリートである。

 

にもかかわらず、なぜこんなに圧倒的な差がでるのか。

全員が、フットボールで飯を食っているプロ集団である。プロである以上、一定以上の水準は満たしているはずである。

 

差は、微少。でも、結果は圧倒的。

 

試合後のインタヴューで、チーフスのセーフティ・49番のダニエル・ソーランセンが言っていた言葉が印象に残った。

「俺たちは、セルフレスなんだ。」

チーフスは、最も強いチームの一つとして認められて、スーパーボウルを視野にいれるとこができるようになったから、みんながセルフレスになったのか。なぜなら、スーパーボウル優勝は、個人の実績とは比べ物にならない富と栄光を、球団全体にもたらすから。

 

それとも、弱い時から、セルフレスに徹していたから、強くなったのか。

 

卵が先か鶏が先かみたいな話だが、弱いチームは、強さもセルフレスもないとしたら、まずセルフレスを手に入れないと、どうしようもないのかもしれない。

でも、それはおそらく茨の道である。勝てるから、セルフレスになれる。いい選手ほど、トレードで、強いチームに行こうと考える。そうすると、自分の成績を気にしてプレイするのは当然だろう。

 

選手の質と才能は、出来る限り平等に分配する。そっからどうなるかは、Xファクターである。そこが、NFLの最大の面白さの一つである。